6m Band Delta-Loop アンテナの製作 (あきる野市でのアンテナミーティング)
2023.12.03.あきる野市ヴィンヤード多摩でのアンテナミーティングで披露した移動用アンテナを掲載する。
アンテナ製作への要求事項:
6m移動運用に持ち運びが楽、軽量、撤収時短くなる
組立・分解が簡単=数分で組み立て、分解ができる
特性の再現性が良く、調整が簡単(又は不要)で、利得が高い
特に遠距離ねらいで無い場合には鋭い指向性は不便
コンテストや移動サービスは指向性はブロードが良い
利得がそこそこで簡単構造は八木系ではなくループ系のアンテナ、特に1波長ループのアンテナが、ゲインが高く作りやすい。例えば、ヘンテナ、デルタ(三角形)ループ。
ヘンテナはワイヤでも製作ができてたたむと小さくなるが、高さを稼ぐにはかなり長いポールが必要になる。自立型にしようとすると構造が若干面倒になる。デルタループはエレメントをつなぐことで短くでき、自立型に作りやすく高さを稼げる。
ここではデルタループの製作事例を紹介する。
今回実際に製作したのは給電部の開き角度90度の逆三角形、天頂部をワイヤーにしてテンションを加えている。シミュレーションでは2エレのHB9CVと同等以上のゲインがありそう。実際、固定で使っている21MHzのデルタループは併設の3エレメント八木と競っても負けていない。
給電部の開き角度によってループのインピーダンスは大きく変わるので、給電方法、マッチング方法等に配慮して角度を決める。今回、紹介の物は90度開脚の集中定数マッチング方式。すべて手っ取り早く作れることを最優先に製作した。マッチングを手持ち部品で作れるという前提。適当なトリマコンデンサが無い場合には、送信電力に制約ができることもある。ドライバー1本で合わせこむ、お手軽調整だ。部品の入手などが無理なら後述(本稿末尾)する簡単な方法(マッチング部品無し)にして調整に多少時間をかけることになろう。
いずれの製作をするにしても一度はアンテナシミュレーションソフトで寸法などを確認しておくべきで、試作後に微調整をすることを考えるべき。MMANAと言うソフトがこの目的には使いやすい。
jp1khy.air-nifty.com/blog/2023/12/post-3aed0e.html
最初からエイヤッと作って、その後カットアンドトライは、見本がない場合には時間がかかり泥沼に落ちる可能性がある。
今回の製作事例の寸法などは次の図の通り。シミュレーションの状況も示しておく。VSWR<1.5のバンド幅は1MHz以上あり、ブロードになった。(どこかにロスが大きく隠れているのか?) 図はクリックで拡大できる。
なおマッチング回路無しで製作するのであれば、開脚角度を60度以下(45度?)にしてエレメントを235cmに長くし、天頂ワイヤーは160cmでほぼ50Ωになりそう。エレメント235cmを三本つなぎで作れるならこれが良い。非常にシンプルなアンテナになる。バラン、マッチング部なしで直接同軸ケーブルにつなげられる。(小生はループアンテナにバラン不要論者) 以下がシミュレーション結果。
http://jp1khy.air-nifty.com/blog/2019/03/post-f7ea.html のオリジナル記事も参照ください。
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