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PCの CPUクーラー を使ってハイパワー(400W~550W)ダミーロード 製作  ペルチェ素子導入は失敗

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少しハイパワーのPAを作ってみようとキットを購入してオモチャにし始めた。
まず引っかかったのがダミーロード。PAの入力ケーブルの不良に気がつかずにいじっていたら、ファイナルのLDMOS爆発炎上。
ケーブルの時々断線で、不用意にハイパワーが200Wダミーに掛かってオープン破壊。500W以上出たみたい。連鎖してファイナルの負荷がオープンとなったことで破壊焼損・・・と推定。(涙)
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ダミーロードの修理と、もうすこしハイパワーなダミーロードを作ろうと思い立ち、少し方向が変わってしまった。
まず壊れたダミーロードの修理は手元にあった250Wのフランジ付のチップを載せ替えた。左は修理後のダミーロード、右は10dB 200W減衰器を改造した3dB 200W減衰器(前置減衰器)(^_^)vで、いずれも12cmファン付。

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壊れたダミーのチップは面積も大きく放熱も良いように見えるが、急激なハイパワーでクラックが入って断線した模様。基材にはベリリア化合物が使われていて、有毒なので扱いに注意しろとOMのアドバイスがあった。

手元のCPUクーラーや、ペルチェ素子を使ってみようと思いヤフオクやアマゾンを眺めると冷却ユニットとして販売されている物がある。その他CUPUクーラーもいろいろヤフオクで見つかる。ヒートパイプ式のファン付が2k円前後で手に入る。まずは簡単なCPUクーラーの廃品利用。
もともとPCのCPUを冷却するのが目的なので、構造が扱いにくい。 取付に悩んだ挙げ句10cm角,3mm厚の銅板にダミーチップを取り付けてクーラーのCPU接合面部に押しつける形にした。

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設置する向きが問題のような気がして、ヒートパイプ方式をお勉強。パイプの中の液体(水?)が熱で気化し、それが冷やされてまた液体に戻ると言うことで、パイプの中で循環するとのこと。気化熱が冷却に寄与する。液体はごく少量で重力の影響はあまりないらしいが、オリジナルの固定向き(熱源が下でパイプが垂直)が原理的にも自然に思える。その配置で机上に置くためのスタンドを設けてそこに同軸コネクタも取付。

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冷却ファンは12cm角の12Vを2個取り付けた。追加のファンは容易に手に入るが追加の取付金具が手に入らず、1φのピアノ線でオリジナルを模して製作。

最初に壊したPAを修理後、電力源としてダミーの試験。300Wまではフランジ部の温度上昇も大したことなく無事に5~10分のテストに耐えた。チップの定格は250Wなので、冷やしさえすればもっと行くかと勝手な判断。
350Wを越えたところでダミーチップが焼損した。数十秒でやられた。熱だけの問題では無いように見える。

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どこかのOMの記事に、強制冷却すればダミー定格の数倍はもつこともあるとの記述があって鵜呑みにした。ダミー素子の構造により、もたないことがあることが解った、「大収穫」。 よく考えれば当然で、最大定格が何で決まっているかによる訳で、熱だけならその通りだが、耐電圧とか耐電流でリミットがあるとすれば数倍もつなどとは言えないのはごく自然であった。
今回の場合は250W定格であり、理想的な放熱をすればそこまでもちます・・・無理に冷却してオーバーパワーでは知りませんよと言うわけだ。耐圧に置き換えると約110V,電流で言えば2.2A程度。膜抵抗みたいな構造だろうから、耐圧というより電流の集中があったりするともたないのだろう。ここは単なる推測。物によっては冷却すればもつかも・・・例えば大型無誘導抵抗なんかは冷やせばいくらでも食わせられるような気がする。確かに数mm角の厚膜抵抗に数百Wかけるのは無謀だよね。

とりあえず手元にあるCPUクーラーで強制空冷ダミーロードを3台作ってみた。ダミーロードとしてのコアは250Wフランジ付の抵抗体チップ(写真の中央:最初にテストした物)、 TMT(東京マイクロウェーブテクニカ)製のダミーロードユニット500W(写真の右)、500Wフランジ付の100Ω抵抗体チップ2個並列(写真の左)、の三種類。

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そのうちの500Wチップ2個の物には仮にペルチェ素子を組み込んでみた。 いずれもダミーロード本体を10cm角3mm厚銅板に取り付けた上でCPUクーラーに結合する構造。ペルチェ素子の場合には銅板とクーラーの間に挟み込んで結露防止に周囲に断熱材(スポンジ)を配置。いずれも全体高さが約25cm程度でかなり大きい。
入手したペルチェ素子のデータシートによると、どうもかなりの電力を消費するということが解った。条件にもよるのだが12Vで数A~10A・・・・ペルチェだけで120Wも食う!大電力食わせてダミーから出た廃熱処理をするのはなんだか無意味のような気がする。(組み立ててから気がつくな!) 

温度推移グラフ1 TypeAは250Wチップ使用のダミー 温度推移グラフ2 TypeBは TMT500Wユニットのダミー

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温度記録はRC-4(Elitec社)で10秒ごとの記録である。RC-4はコスパの良い温度ロガーで使い勝手もよい。10秒間隔で数日の記録が取れる。記録後PCに取り込めばEXCELなどでグラフ化も自由。
温度センサーはできるだけ熱源に近づけたが、限度がある。500Wユニットは金属ケースに入っており、測定はフランジ部分でおこなった。もう少し電力が増やせそう。TMTのユニットの代替品が入手できそうもないので、壊すと修理不能になりそうで、350Wまでとした。ユニットケースが大きい分、熱容量も大きく温度上昇がゆっくりで、チップは2分で平衡するが、ユニットは5分程度かかっている。最高温度65℃程度であり抵抗体部分では80℃程度になっていると推定する。もうすこし食わせられるかな。
結論として、250Wチップでは300W、TMT500Wユニットでは350~400Wを限度として使用することにする。

もう一台の500W100Ω並列(2チップ)のものにはペルチェを組み込んでみた。簡単に300W でテストしたが、温度上昇がひどく、ペルチェが冷却の邪魔をしているような状況に見える。 途中で200Wに低減した。

Tyoec-perch  Typec-400w
ペルチェ自身が出す熱とダミーチップの熱を効率よくクーラーで吸収させるのはかなり難しい。ダミーを乗せた銅板の温度が簡単に100度近くまで上昇した。90度がロガーの上限。放熱不足が歴然。この時ペルチェ素子には12Vで8~9Aであった。役に立たぬ。

発熱量が小さな物をゆっくり 冷却するには良いのかも知れぬが、急激に温度上昇する熱源の冷却には適さない。現にCPUクーラーにペルチェを使っている物はお目に掛からない。

ペルチェ自体が期待できそうもないので、これを除去して、強制空冷だけでどうなるかテストしてみた。400Wで最高温度が70℃程度なので、やはりペルチェをはさんだことが冷却効果の妨げになっていることが解った。

ほかのType A,Bと同様の状況で、70℃程度で平衡に至っている。ダミーチップとしては500Wを2個並列なので理屈では1kW だが放熱が追いつかぬであろう。今回のデータからは500W程度は使えそう。

Type-c-550w

550Wで温度テストしたのでグラフを追加しておく。ダミーロードチップ周辺の放熱を良くするように少し手を加えたので、温度上昇が遅くなっており、550Wでのの熱平衡は 4,5分後で75℃あたりのように見える。
Type Cのクーラーは92mm角のファンが3重連なので、かなり騒々しい音がする。他の2タイプは120mmの静音タイプを2連装で音は静かで、手をかざすまで動いているか解らない。
それぞれのダミーロード素子を組み込んだときに一応VSWR特性を確認したが、100Ω並列のTypeCは少しよろしくない。250MHzで1.2程度。他の2タイプは全く問題無く450MHz程度まで1.1以下であった。

数百円から数千円のフランジ付のダミロード(抵抗)素子と中古のCPUクーラーを組み合わせて200~500ワットクラスのダミーロードができた。ペルチェ素子採用は失敗であった。
今回使用した放熱グリースはAinex社のJP-DX1で熱伝導率16W/m・K(カタログ値)。

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